コラム 臨床心理士

臨床心理士:「その人らしく」生きるって何だ?

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「病は気から」

身体が不自由でも、心が健全で清らかであれば・・・
経済的な豊かさがなくとも、大金持ちよりストレスなく豊かな生活を営む人もいたり・・・
価値観は人それぞれで、それを深刻な問題と受け止めるか、何が自分にとって大切か・・・

いわば人間の根本的な問題は「心」である気がします。

その問題に取り組む、心の専門家が「臨床心理士」です。

「カウンセラー」「相談員」といった言葉なら耳にしたこともあるのではないでしょうか?

このような心理職について、日本では国家的な資格があるわけではありませんでした。個人の心の持ちよう次第なので、家庭や地域、集団社会で解決してきた事柄であったためです。

しかし日本でも個人主義的な考えが強まり、価値観の多様性や科学技術の発達、核家族化の進行などにより、心理的問題を抱える人が増え、専門的な知識や技術を持った専門家の支援が徐々に必要になってきました。

そうした状況を反映して1988年に誕生したのが「臨床心理士」です。

臨床心理士と精神科医との違い

精神科医

心の病気(精神疾患)かどうかを「診察」し、投薬などの「治療」を行います。
診察や治療行為を行うことができると法律で認められています。

臨床心理士

心に問題を抱えた相談者(クライエント)を対象に4つの専門技術(心理査定・心理面接・地域援助・調査研究)を行いながら、問題の改善、軽減を目指します。医師のような「治療」を行うことはできません。

臨床心理士の立場では心の問題を必ずしも病気とか悪いと捉えることはありません。相談者(クライエント)一人一人の多種多様な価値観を尊重しながら、あくまでも「その人らしい」「その人にとって望ましい」生き方ができるように支援する専門家です。

支援の際には医師や様々な専門家と連携をとり、それぞれの専門性を生かしてサポートします。

心の問題は様々なケースで起こりうるものなので心理職の活躍の場も多様です。医療・教育・福祉・産業など数多くの分野でその必要性が認知されるようになってきています。

例えば1995年からは、現文部科学省の指示により、全国の公立小中学校にスクールカウンセラーが配置されるようになりました。その中核を担っているのが臨床心理士です。
1999年からは、乳児院や児童養護施設で心理職の配置が制度化されました。産業分野では2015年12月から、従業員50人以上の職場でストレスチェックが義務付けられました。

そして同年の9月には国家資格としての「公認心理士」という公的な資格が誕生しました。
様々な現場で、心理職の採用や活躍がますます進むことが期待されています。

しかしながら、当サイトの管理人である私も大学で「臨床心理学」を専攻し一度はその道を志した身として、人の心を扱う仕事に「資格」や「制度」を設ける事に疑問を感じています。

対象があらゆる人間の心となると、学校や書籍で身に着けた技術や知識などは役に立たないからです。先生や生徒もみな等しく「人間」であり、相談者(クライエント)も然りです。

やはり、多様な人生経験や常に冷静かつ温かな心を備えた包容力や人間性などが問われるものであり、資格者やその道の権威がそれに当てはまるとは限らないからです。

最後に私見を述べましたが、臨床心理士の具体的な仕事やフィールド、お役立ち情報などは引き続きコラムで連載していきたいとおもいます。

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